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ゲイルブレイカージャケット・インプレッション 【安田龍司】2010.04.02 Update 本流フィッシャーマンにお勧めのジャケットが登場した。Foxfireの2010年新製品であるゲイルブレイカージャケットである。故あって昨秋から製品サンプルを使わせてもらっているがとても使い勝手が良い。本格的なフライフィッシング用ジャケットとして細部に渡って機能とデザインが考え抜かれているからだ。![]()
≪胸部のフロントポケット≫ 本流フライマンの定番であるホイットレー1600番台のフライボックスを収納するのにピッタリのサイズである。ポケットのマチ(幅)も出っ張りすぎず、それでいて窮屈でもない。縦型ファスナーの採用でボックスの出し入れもとてもスムーズにできる。釣りにおいて最も使用する部分であり、ここにストレスが発生しない事は釣りを一日快適に行う上でとても重要だ。
≪左胸のポケットのフラップカバー≫ 前述した通り胸部ポケットは縦型ファスナーにより横から出し入れするタイプなのでフラップはいわばダミーだ。ただ単なるデザイン上のものではない。フライマンの必需品であるクリッパーをぶら下げるピンオンリール。それを取り付けるループがその下にあり、そしてそれが露出しないようにするためのフラップカバーなのだ。私のような右利きのツーハンドフィッシャーマンの場合、下手である左手がキャスティング時に胸の前で上下動するが、その時左袖の内側がこの部分を擦りやすい。そこにピンオンリールが露出していると袖が引っ掛かったり、下手をすると生地を傷めたりする危険がある。またシュート時や巻き取り時にシューティングラインが絡む事も多々ある。これらのトラブルを最小限に抑えるフラップカバーなのだ。
≪袖口のダブルカフス≫ レインギアの機能も兼ね備える防寒アウタージャケットの場合、当然袖口の防水性も高くなければならない。初めてこのジャケットを見た時、正直『袖は大丈夫か?』と思った。それはストリームガイドレインジャケットなどハイエンドのレインに比べると、ダブルカフス(二重袖)ではあるがインナーカフスのネオプレーン部分が一回り小さいからだ。そう思いながら実際に着用してみると、小さくなったネオプレーンのためか袖口周りの圧迫感が小さく、より快適になっていた。そして特筆すべきは脱ぎ着のしやすさだ。ダブルカフスの機能をより重厚にすればするほど脱ぎ着が面倒になる。切羽詰った小用の時など危険(!) を感じることすらあるが、これならその心配は少ない (笑)。 さて防水性だが実際に使用した印象としてはそれほど悪いものではなかった。というよりむしろ高い。魚のランディング時やリリース時など水没を覚悟で何度も袖を水に浸してみたが、思ったより水の侵入はなかった。必要にして十分の機能である。どうしても今以上に袖口の防水性を上げたければレインガードスパッツを併用すれば万全だと思う。 もしシチュエーション毎に使い分けるとしたら一日中雨が予想される時は本家レインジャケットであるストリームガイドレインジャケットを、それ以外はゲイルブレイカージャケットを使い分けるという選択は成り立つだろう。
≪フーデットタイプのフード≫ 個人的には普通のジャケットとして着られるような収納タイプが好みでフーデットタイプは今まで好きではなかった。どうしても一体型のフードはレインジャケットっぽくなってしまうからだ。しかしゲイルブレイカージャケットのフードはフーデットながら使用しないときはタブで丸める事が出来て風が吹いてもバタつかないようになっている。またフードの形状が良く左右の顔の動きに追従するようになっている。 ≪腕の形状≫ 腕のパターンが良いのかとても腕が動かしやすい。硬めの生地感の割にはゴワゴワ感がなく腕の動きを妨げない。
≪バックポケット≫ この種のフィッシングジャケットの弱点だった収納力に関してはこのバックポケットで解決した。私の場合常にスペアスプールとシューティングヘッドワレットを持ち歩くためこのバックポケットは重宝している。デザイン的にも収納力的にもちょうど良いマチだ。
≪ストームガード≫ 寒い時期、ジャケットの裾からの冷気の侵入は体温の低下を招く。釣りのみならず山歩きの時も同様と感じていた。個人的には立ち込む釣りが多いのでスプラッシュガードとしての役割は正直期待してないが、冷気の侵入を防ぐ役割はありがたい。天竜川の冬季釣場や、九頭竜川の解禁当初はこれでずいぶん助けられたものだ。
≪スパイラルフロントファスナー≫ ゲイルブレイカージャケットのデザインで最も特徴的なスパイラルしたフロントファスナー。すでに最近の山用ジャケットでは取り入れているブランドもあるが私が知る限りフィッシングジャケットでは初めてではないだろうか。このメリットは当然ながらスライダーを上げた時に顎に当たらないことだ。寒い時期には金属製ものは冷たくて不快だし、プラスティック製でも硬いのが顎に当たるのはやはり気になる。前立てがあっても顎周りのゴワゴワ感は避けられない。その点このデザインであればスライダーがオフセットされるので顎周りが快適になる。またスライダーを上げやすいのも良い点だ。ただしこのメリットは右利きの人に限るだろう。 さらに数か月間の使用で気付いた点を挙げておこう。本流や湖に立ち込んだ場合、ハンドウォーマーには物は入れない方がよい。これは立ち込んで釣りをする方は注意して欲しい点である。特に車のかぎや携帯電話、財布などは水没する事もあるので入れない方がいいだろう。個人的にはディープウェーディング用にショート丈のジャケットも欲しいところだ。もう一点、フロントポケットのティペットディスペンサーだがアクロンにはちょうど良いサイズだが、糸好きの私は様々なメーカーのものを試すのでもう少しマチが欲しかった。あえて言わせてもらえばこのあたりが今後の課題だと思う。 最後にカラーだが、私のお気に入りはブラウンだ。ブラウンと言っても真っ茶色ではなくオリーブブラウンといった雰囲気でとても気に入っている。もう一色のスレートブルーはカタログのイメージカラーにもなっているので試してみたのだが、周りの釣友が口を揃えて『ブルー系は似合わない』と言うので断念した。と言ってそれは製品の問題ではなく私の方の問題なのだが…。 ■ゲイルブレイカージャッケット ¥54,600(本体価格\52,000) ・サイズ:M・L・XL ・カラー:043スレートブルー、075ブラウン ・素材:ゴアテックスファブリック3レイヤー(ポリエステル100%) |


