小峰 邦良『EX HEATシリーズ』フィールドインプレッション

2023.01.11 Update


厳冬の凍てついた空気が鼻孔をくすぐり、吐く息は瞬く間に口の周りの髭を凍てつかせる。折からの冬型の気圧配置のお陰でフィールドは純白の大地。吹けば空を舞い、誤って吸い込めば咳き込むこと必至。踏み締めれば雪の方から逃げていく。ここ乗鞍高原・上高地の雪は軽く乾いている。地元民はこの天使たちを乗鞍パウダーと呼び、溺愛する。世に称される「パウダースノー」の頂点に君臨することを疑わない・・・・

さて、そんな我々が愛する季節がようやっと到来。有難いことにお客様も戻り始め、国内外問わず多くのゲストをガイド出来るこの冬。リトルピークスでも多種多様なガイドツアーやレンタルサービスを展開。ライトな半日ツアーからDEEPなスノーキャンプツアー、山小屋泊ツアー。スノーシュー、ネイチャースキー、雪山登山、バックカントリーとスタイルも自由。初心者から粉雪中毒者までに、チャレンジと思い出を贈るために日々全力ガイド。合言葉は「NO NATURE, NO LIFE !」

前置きがなくなってしまったが、そんなツアーの中でも最もDEEPな上高地スノーキャンプツアー!! 今日はその器材デポの日。いわゆる歩荷(ぼっか:荷揚げの事)。スタッフは秋からこの日を恐れ、指折り数えて日々を送る。あるガイドは器材を運ぶザックや背負子を改造。またあるガイドは無理矢理仕事と称し、この恐怖の歩荷から逃げられるよう算段する。かくいうPJ峰はこの日のために高校2年生から続けている筋トレを控え、僧帽筋に休息を与える。


そんな過酷な一日の始まりは愛飲している「Y屋のにんにくシジミ」→「熱々の淹れたてコーヒー」→ 「内転筋強化(これだけはテレマーカーとして外せない)」の日々のルーティーンから始まり、今日の活動の命運を分けるウェア選びへと進む。特にインナー選びには人一倍こだわりを持つPJ峰が今日の歩荷業務でセレクトしたアイテムがこちら!


EX HEATスパッツ
EX HEATクルー

今季初登場で気になっていた上記2点をBASEインナーとしてチョイス。個人的な趣向(着心地重視)と急激な吸汗速乾によるコアの急速過ぎる冷えを嫌う僕はBASEに「TS EXストレッチクルーS/S」を愛用。こいつは適度なストレッチ性で、すこぶる着心地が良くオールシーズン手放せないアイテム。山にも川にも渓流にもゲレンデスキー、ウェットスーツの下にも相性の良いマルチな存在。事実、滅多に着ることのない営業やプレゼン時のスーツの下にも忍ばせるほどの優れもの。野山でダクダクにかく汗も、会議室でジトジトかく冷や汗にも効果は絶大。

さて、話を新作のEX HEATシリーズに戻そう。このインナーの優れたところは

①抜群の軽さ&薄さ
②行動を妨げないストレッチ性
③適度な保温性&吸汗速乾性

まず、①抜群の軽さと薄さであるが、表面はいわゆる目の粗い通気性重視のメッシュ素材。しかしめくると衝撃的!裏側にはたっぷりの起毛繊維が?!でいて薄く、滅茶苦茶軽い。着ているのを忘れるほど。

次に、②適度なストレッチ性。これほどの特殊素材であれば動きづらく、着心地もイマイチなのかと思いきや、要所要所動きに必要な部分に施されたトランスウェットEXストレッチ素材のお陰で脱ぎ着は勿論、歩行や滑走中も着ているのを忘れるほどのフィット感。

最後に、③絶大な保温性&吸汗速乾性であるが、これは流石!帝人が開発した特殊素材「Octa®cpcp®(オクタ®シーピー・シーピー®)」。着た瞬間じんわりと体温で温められ安心感が湧いてくる、しかもハードな動きをしても熱すぎない。この手のインナーは動いたら熱くて、アクティブ派には向かないものが多いのが通例。そこのニーズは完全網羅。それと細かなことではあるが、脱ぎ着の際や車から降りるときに生じる静電気も帯電テープ内臓の為、気にならず安心。

さてさて、それでは我々の今日のミッション「歩荷」に出発。幸か不幸か?今日は強風&降雪。さらには途中からみぞれ交じりの大荒れ状態。シェルを着なければ濡れるし、着れば熱いし蒸れるし。かと言って脱いだら体温が奪われるしと大騒動!まさにフィールドテストには最高のロケーションが整った。

ところがどっこい!こんなハードな状況にも関わらず一日中快適さを提供してくれた!! 大荷物かつ不安定極まりないパッキング時には大抵大汗は付き物だが、その不快感は感じられない。他のメンバーは終始脱ぎ着を繰り返し、昼食時は汗冷えを起こし震える始末。そんな中、安堵感たっぷりで寛ぐPJ峰。


歩荷を終え、大正池の河原で内部の蒸れ&濡れ具合をチェック!



しかしこんなタフな状況の中、蒸れも濡れも感じない。強いて言えば肌面はサラサラ&ポカポカだが、BASEインナーの一番上に着たグリッドフリースフ―ディーに多少の湿り気があった程度。それ以外は文句なしの高性能を発揮。まさに、着ぶくれしない!動きやすい!!温かく汗冷えしない!!!の3拍子揃い踏み。こんなインナー欲しかった~って部分が全て網羅されている。そんなこんなで今回の歩荷という名のフィールドテストは無事終了。

この後呑んだ地元酒場メープルの大ジョッキが旨い事!美味い事!!この上なし。しっかり遊んで、しっかり呑んで、しっかり肉体労働。これこそが雪国暮らしの正しき姿。皆さんもそんなフルライフな乗鞍高原&上高地に是非足を運んでみませんか? 合言葉は「withフォックスファイヤー」で。スタッフ一同心から皆さんのチャレンジをお待ちしております。




その他、今回着用したインナーは以下の通り。どれもボロボロになるまで愛用しているPJ峰ツアーには欠かせないアイテム。

シンプルコールキャップ
可愛くて!お洒落で!!軽くて乾きやすい!!! 山に川に町に夜の街でも注目度抜群のアイテム。
クレストクライマージャケット
PPウールハーフジップ
■グリッドフリースフ―ディー

 

 

 

 

マウンテンガイド

小峰 邦良 | Kuniyoshi Komine

 

長野県松本市乗鞍高原在住。合同会社リトルピークス代表として、スノーシュー・ネイチャースキー・シャワークライミング・トレッキング等のガイドをこなす。スノーシーズンは、仕事前の早朝からバージンスノーを求めてテレマークに興じ、グリーンシーズンであれば、これがMTBダウンヒル、カヌー、トレランに変わる。とにかく動いていないと死んでしまうかのごとく、1年365日、野・山・川を駆け巡っている。【日本ラフティング協会認定シニアガイド・RAC(水辺の体験活動推進協議会)リーダー・CONE(自然体験活動推進協議会)リーダー】
<WEBサイト> Little Peaks(リトルピークス)