FoxfireとNANGAによるコラボレーションアイテム「Foxfire×NANGA GORE-TEX WS Fishing Down Jacket」がさらにブラッシュアップされ今シーズンもリリース。コラボレーションを重ねるごとに進化・深化を遂げていて、3回目となる今シーズンは、NANGAのフラッグシップモデル「オーロラダウンジャケット」をベースに、Foxfireがフィッシング仕様に仕立てた「GORE-TEX WS Foxfire×NANGA Fishing Down Jacket」がさらにアップデートを果たした。
そして、このコラボレーションを記念してFoxfire×NANGAのスペシャル対談企画をお届け。両ブランドの共通項といえば「バスフィッシング」。そこで、Foxfireのフィールドスタッフでバスプロとして活躍する青木大介さんと、琵琶湖の近くに本社を構えるナンガの社長で、バス釣り好きとしても知られる横田智之さんが、世界屈指のビッグバスフィールド「琵琶湖」をテーマに語る。
10月初旬、青木大介さんが所有するバスボートに2人で乗り込み琵琶湖へ。青木大介さんの操船でともにバス釣りを楽しんだ後、琵琶湖をのぞむマリーナでフリートーク。琵琶湖の好きなシーズン、釣りとファッション、そして2人が忘れられない一匹とは?
バスプロ
3度のJB TOP 50ワールドチャンピオンをはじめ、世界最高峰のバストーナメントといわれるアメリカのバスマスタークラシックにも出場するなど、日本を代表するトーナメンター。2013年に自身のフィッシングブランド「DSTYLE」を立ち上げ、トーナメントで勝つための武器を企画開発している。
株式会社ナンガ 代表取締社長
2001年、株式会社ナンガに入社。ナンガ初となるダウンジャケットの開発に着手し、2003年に初代オーロラダウンジャケットを販売開始。2009年、前身の「横田縫製」を含め三代目となる社長に就任。2022年には原宿・名古屋に直営店舗をオープンするなど、ナンガのアパレル事業を牽引している。
それがタチ悪くて……ちょっとお金があったので、すぐ買っちゃったんですよ(笑)始めて半年後くらいには、もう買っちゃおうって。
株式会社ナンガ 代表取締役社長 横田 智之
Talk Theme01
僕は今年(2023年)の春から琵琶湖にバスボートを置いているので、ちょくちょく遊びに来ているけど、夏は来られず6月以来かな? 琵琶湖は広いので今日はどこでどう釣ろうか悩みましたけど、横田さんと相談して、まずは近場の南湖から探って……っていう感じで。横田さんから見て、今日のコンディションはどうでした?
実は南湖まで来たのは2年ぶりくらいで、南湖は相変わらずウィードがいっぱいだなっていうのと、バスの居所が分かりにくいなという印象です。普段は琵琶湖の1エリアに絞ることが多いので、青木さんが言われた通り、知らないポイントでの攻め方ってなると難しいですね。
本来なら1日かけてコンディションを見つつ探っていく感じですね。今日は午前中だけであまり時間もなかったので、朝方に南湖でポツポツ釣ってから、僕の判断で北湖に移動しました。南湖はデカいバスは魚探に映らなかったし、動いているバスを見つけるのも短時間では難しい。だから、ある程度ポイントを知っていて、デカいバスがいそうな場所を狙った方がいいかなと思って。行ってみたら実際にデカいのもいましたね。北湖は横田さんの方が詳しいですよね?
今日は移動して正解でしたね。僕のホームは北湖でも今日のポイントよりもっと北なんですよ(笑)。南下しても彦根まで。西岸よりも東岸が好きで、西はクリアウォーターとウィード、浚渫(しゅんせつ=湖底の土砂等を掘りあげる工事でできた地形)が絡むので、それよりマンメイドストラクチャー(人為的にできた障害物)や濁りの水の方が好み。彦根まではボートで30分くらいですけど、その間で釣りが成立する分、南湖はあまり行かないです。とはいえ、釣れないときはもっと下ることもありますね。
今日はそこそこ数は釣れたけど、サイズは35センチくらいまででしたね。1匹大きいのもかかったけど、ハリが伸びちゃいました。
僕は2匹。青木さんの釣りを間近で見て、当たり前ですけど、上手だなって。アタリも、釣れる数も多いなって思って見てました。特にライブスコープの見方とかボートのポジショニング&動かし方は、僕ら素人には分からないことが多いので、すごく勉強になりましたね。あとは見切り。ここは小さいなとか、大きいのが映ったけど、もう出ないなとか。
ありがとうございます。横田さんはバス釣りを始めてどのくらいですか?
4、5年前に子どもにロッドとリールが欲しいと言われたので誕生日にプレゼントして、野池に連れて行ったのが、20年ぶりくらいのバス釣りでした。それで久々に面白いって思って、もう一度本格的に始めたんです。もともと小中学生の頃にはバス釣りをやっていたんですが、大人になって離れていたところを、子どもに戻してもらった感じですね。
それでバスボートを買ったのは、いつ頃ですか?
それがタチ悪くて……ちょっとお金があったので、すぐ買っちゃったんですよ(笑)始めて半年後くらいには、もう買っちゃおうって。
正直でいいですね(笑)
当時は南湖のマリーナに置いて、子どもを乗せてよくボートを出しましたね。湖にポンと出て釣れるわけでもないので、学びも多かったし失敗を重ねたからこそ今日、青木さんと一緒に釣りをして、そのすごさが分かったんだと思います。
でも明らかに引きがスゴイ。必死に隠しながらファイトして、魚が上がってきたら……65センチくらいあるんじゃないかと思って。
バスプロ 青木 大介
Talk Theme02
いろいろな場所で釣りをしている青木さんにとって、琵琶湖ってどんなイメージですか?
僕のなかではバスのデカさが一番の魅力ですね。アメリカもいろいろ行きましたけど、ここまでのバスがたくさんいる場所はそうそうないです。世界でTOP3に入っているんじゃないかな。
僕は琵琶湖が地元なので、他のフィールドで大きいと言われる魚を釣っても、大きく感じないのはそういうことかもしれないですね。琵琶湖で一度6キロくらいのバスを釣りましたけど、釣れた理由はボートを出している回数だと思います。地元でたくさん通えるから出会えたんだと。
たくさん琵琶湖に通っている横田さんにとって、一番好きなシーズンっていつですか?
僕は雪が降って真っ白になった風景の中で釣りをするのが好きですね。音がない静けさの中で釣りをしている時間がたまらないです。
僕が琵琶湖に来るのはデカいバスを釣るためなので、狙って釣れそうな季節が好きですね。だいたい12月から6月まで。寒い時期は小さいバスが動かないので、釣れればデカい。あとは春。産卵のために上がってくるのでチャンスが増える。 景色で言ったら北が圧倒的に好きですね。これまで北湖の奥はあまり行ったことがなかったんですが、今年、琵琶湖にボートを置くようになって、水の綺麗さとか自然をドーンと感じる風景が迫力ありますよね。
僕も同じで、北の風景が好きですね。青木さんが琵琶湖の釣りをで思い出に残っている魚とか、目に焼き付いているシーンがあれば聞いてみたいですね。
昔、僕が最初にプロにあがった年の一戦目が琵琶湖だったんです。たしか試合の前日だったと思うんですけど、練習のときにかかったバスが、今まで琵琶湖で釣った中で一番デカいんですよ。ただ、当時600人くらいの選手が湖に出ている中でそのバスをかけたんですが、他の選手には見られたくないんですよね。でも明らかに引きがスゴイ。必死に隠しながらファイトして、魚が上がってきたら……65センチくらいあるんじゃないかと思って。測りたいけど、周りには選手がいっぱいいるし……。結局この魚を測ってもただ嬉しいだけだし、場所もバレると思って、泣く泣く逃がしたんです。それが僕の中で一番脳裏に焼き付いています。
幻の……(笑)そのポイントは今でも覚えてますか?
もう鮮明に覚えています。
僕は琵琶湖のとあるガイドさんにずっと通っていて。その方がすごく厳しくて、いつも怒られてばかりだったんですよ。でもある時、指示された通りの釣り方で40センチくらいのバスをかけて……初めて褒めてくれたんですよね。「できるじゃん!」みたいに言われて、それからは厳しく言われなくなりました。今までずっと怒られていたので、基本ができるようになった一匹ですね。今でもよく覚えていて、忘れられないですね。
機能がありつつ、見た目もよくて、釣りをしたままの服装で街に出られる、そういう服を作っていきたい
株式会社ナンガ 代表取締役社長 横田 智之
Talk Theme03
せっかくなので、ぜひファッションの話もしたいですね。僕がバス釣りを始めた当時に感じたのは、釣り人ってギアにはお金をかけていているのに、ファッションには気をつかっていない人が多いなって。もちろん僕もギア好きなので、気持ちはすごく分かるんですけど、釣り人がもっとかっこよくなれば、バス釣りのイメージも変わるのにっていう思いもあって。ナンガでは釣りをする環境に対応できる機能がありつつ、見た目もよくて、釣りをしたままの服装で街に出られる、そういう服を作っていきたいと思っています。
琵琶湖に来るとナンガを着ている釣り人が多いですよね。いろいろな人が着ているということは、機能とデザインが支持されているんだなと思います。 僕がフィールドスタッフとして入る前のFoxfireは、湖上で着ている人は少数派だったイメージでしたけど、今では青木大介みたいなファッションの人がいたって言われることもあって、やっぱり嬉しいですよね。機能が良くてかっこいいから着てくれているわけで。JBの選手も着てくれているし。僕は自分が好きなものを着ているだけなんですけど、それを見ていろいろな人が着てくれる。自分も昔はそうでしたしね。あの人が着ているのがかっこいいなと思って真似したりしていました。
僕ら一般の釣り人って、バスプロの動画を見て、釣り方以外にも、ロッドやリール、ルアーなどのギアからファッションまで全部参考にする人が多いと思うんですよね。なので、バスプロの青木さんがそういう気持ちでいてくれると、浸透していくのかなと思います。
ギアの話も少し出ましたが、今、横田さんが欲しいギアとか、手に入れてよかったギアってありますか?
僕は今、マキタのバッテリーで動く電子レンジが欲しいです(笑)。バス釣り中にボートでレンジが使えるってすごくないですか? いつも冷えたおにぎりを食べているので、お弁当を温められるってなったら、バリエーションの広がりはすごいですから(笑)
それ、いいですね!(笑)。僕はずっとキャンピングカーが欲しくて、拠点をアメリカから日本に移したときに購入しました。子どもも大きくなって、一緒に遊んでくれるうちに家族で楽しむために買いました。琵琶湖に来た時とか、海釣りに行った時とかもキャンピングカーがあればパッと寝られるし、便利ですよ。
河口湖の等高線をデザインしたラッピングがかっこいいですよね。このキャンピングカーでやってみたいことってありますか?
本当は仕事をせずに、車で寝泊まりしながら釣り歩きをしたいですね(笑)琵琶湖行って、イカ行って、アカメ釣って……みたいな。
(笑)。実は僕もイカ釣りにハマッてるんですよ。バスを1年通してやって思ったんですが、釣れない時は釣れない。釣り方にもよりますが、北湖で僕のやりたい釣り方だと、5月中旬くらいからスポーニングで全く食わなくなってしまうんですよ。その間に釣れるものに手を出してみようと思って始めたのがイカ釣りです。イカを5月から7月までやって、その後に琵琶湖に戻ってきて、真夏のバスは暑いので、今度は夜のイカを。また9月くらいから琵琶湖に戻って。1年中釣りを楽しみたいんですよね。
横田さんもかなりの釣り好きですね(笑)。
でも結局、他の釣りをしても、大切なのはバスにどう活かせるか。アタリの取り方や、かけた時のやり取りとか。イカの繊細さをバスで活かせると思っていて。とはいえ、イカ釣りばっかりだと飽きちゃう。だから飽きる前にバスに戻る。バスは釣り方も豊富で、他の釣りと比べても懐が深いし、分からないことも多いから。
僕もいろいろな釣りをするんですが、横田さんの言う通りバスの魅力はまさに懐の深さですよね。バスって釣れない時の言い訳がつかない。釣る手段もたくさんあるし、絶対になにか正解があるんです。海釣りって潮がからんだりして、無理な時は無理。投げられるものも限られている分、バリエーションが少ない。バスはその懐が深いので、知らない釣りでも「バスでいうあの釣り方に似ている」というのが必ずあるんですよ。だからバスを極めれば、ある程度どんな釣りにも対応できるとは思いますね。
他の釣りをやるとバスの難しさを感じますよね。バス釣りの場合、ボートの上に6~7本ロッドがあるのが当たり前じゃないですか。同じ魚狙っているのにですよ(笑)。これは面白いなって思うし。青木さんが釣れる魚もいれば、僕が釣れる魚もいる。それを見つけていくのも楽しみ。他の釣りをしても、またバスに帰りたくなっちゃいますよね。
Product
前年に引き続きGORE-TEX WINDSTOPPERを採用。防風メンブレン(フィルム)入りでしっかりと風を防ぎ、小雨程度であってもダウンを濡らすことなく保温性が持続する。サイズはM、L、XLの3サイズ展開となっています。