写真家・戸塚 学『スコーロン』フィールドインプレッション

2016.05.27 Update

宮古島での野鳥撮影にて身を持って防虫実験

 

 夏の野鳥撮影で困るのは暑さ対策と虫対策、長そでシャツは虫よけになるのはわかるが、半そでになりたい。しかし露出部分が多ければあっという間に虫にたかられ撮影どころではなくなる。特に水場などでの撮影ではブラインドに潜むことが多くテントを閉めきれば虫は防げても暑さにやられる。虫よけスプレーや蚊取り線香を駆使してもどうしてもやられてしまう。かゆみ止めを塗ってもひどい時には撮影どころではなくなる。またうっかり蚊取り線香と虫よけスプレーを忘れてしまった時など撮影を断念しなければいけなくなってしまう。今回虫が寄り付かないシャツとパンツがあるというのでどれほどの威力なのか身を持って実験することにした。

 

 

実験場所は沖縄県宮古島の大野山林。野鳥のために作られた水場の池で、非常に虫の多い場所だ。

 

 

 シャツとパンツを着てテストをしてみた。まず顔、首、手など肌が露出する場所に虫よけスプレーをかけて4時間座ったままで撮影して被害箇所は0!!次は虫よけスプレーなしでチャレンジして4時間で被害箇所は顔に1、手の指に1の合計2か所。そしてスコーロンと虫よけスプレーなしでチャレンジすると30分で被害箇所13.早々に蚊取り線香と虫よけスプレーで対応をして撮影を続けるはめに。

 

 

 スコーロン上下を着ていても、やはり呼吸をしているので虫は寄って来るが、スコーロンを着ている時とそうでない時の違いははっきりと分かった。ちなみにシャツもパンツも非常に生地が薄く軽いことを実感できる。暑いときに着るのだからとても助かる。以前薄手のパンツをはいていた時はパンツの上から虫に刺されてしまったので「薄くても刺されにくい」というのは実にありがたい。シャツに関しては指で触った時にはあまりいい感触ではなかったが実際着てみると、とても肌触りが良くサラサラ感があるので汗をかいた時の肌にまとわりつく「べっとり感」がないので心地いいと感じた。サラサラ感のある生地だと書いたが、もう一つは発汗後の汗の臭いもさほど気にならないのも夏場には実にうれしい。*パンツに関しては裾直しをしていないと短足の私には裾が長くてみっともない。しかし裾を二重に折り曲げるとハイカットのトレッキングシューズにすっぽりとかぶさり、足をカバーできることに気が付いた!

 

 

 虫に関してはとても有効なのは実感できた。他の虫にも有効ということなので藪こぎをして撮影場所にたどり着くようなシーンにも手放せない撮影アイテムとなる。

 

■今回撮影した野鳥たち

リュウキュウアカショウビン

 

リュウキュウコノハズク

 

リュウキュウサンコウチョウ

 


写真家・戸塚 学(とづか がく)

1966年、愛知県生まれ。野鳥を中心に撮影活動を続ける。現在は野鳥を含む環境の撮影を進め、「きれい・かわいい」だけではない「においのする写真」を目指す。作品は雑誌・カレンダー等に発表。
写真集「鳥たちは今日も元気に生きてます!」文一総合出版 他。
<WEBサイト> Happy Bird’s Day

 

【お断り】このレポートは事実に基づいて掲載しておりますが、スコーロンの効果効能は使用環境・条件等により、必ずしも保証するものではございませんので、ご理解のうえご活用いただきますようお願い申し上げます。
※一部具体的な虫の名前を“虫”という表現に置き換えて掲載しています。