菅原貴徳『スコーロン』フィールドインプレッション

2020.04.23 Update

スコーロンを味方に、アマゾンへ鳥を探す旅に出る

 

 鳥たちの姿を求め、いろいろな国に出かけてきた。去る2019年12月にやってきたのはペルー。通算32カ国目にして、南米初上陸である。

 

 日本の3.4倍もの国土を有し、海岸から高山、砂漠に熱帯雨林と、環境が多岐にわたるペルー。およそ日本の3倍、1800種類もの鳥たちが記録されているのもうなずける。中でも、国土の60%を占める熱帯雨林、アマゾンにおける生物多様性はすばらしく、鳥はもとより哺乳類、両生類、爬虫類、昆虫、魚…きりがないほど、多くの生き物との出会いを期待して出かけた。

 

 日本からメキシコを経由し、ペルーの首都リマへ。国内便に乗り継ぎ、目的の空港まで、フライトだけで22時間。そこから6時間、バスで移動し、さらに船で1日。アマゾンとはそんなところである。

 

 

 さて、ようやく着いたアマゾンの時間を満喫するため、荷解きもそこそこに森に入って行く。雨季ということもあり、暗くじめじめした林内だ。ここに蚊がいないのなら一体どこならばいるというのだ、という感じである。

 

 

上からの視線を感じ、見上げればハウリング・モンキーがこちらを見下ろしていた。アマゾンらしい動物だ。が、ここで気づく。猿がいるということは、蚊もいるはず。南米で最も怖いのはヒトで、特に町では慎重に行動する必要がある。では2番目はといえば、蚊だろう。アマゾンの一部地域では黄熱を媒介し、予防接種が励行されている。今回の滞在地は、そのリスクは低いと言われたが、刺されないに越したことはない。

 

 

アマゾン取材中の、基本装備はこんな感じ。

 

 

・SCアルティメットフーディ(ゴールドオーカー)

・SCアルティメットパンツ(ネイビー)

・SCアイブラックハット(ネイビー)

・SCハーフグリッパー(ネイビー)

 

 スコーロンのパーカーを着用するのは、実は今回がはじめて。これまで愛用していたシャツタイプと違い、口元までカバーできる。また、サムホールのある袖のおかげで、手首をカバーできるのもポイント。合わせるグローブは、指先が出るタイプの「SCハーフグリッパー」。防虫性を考えれば指先までカバーできるタイプを使用するのもいいが、指先の感覚は犠牲にしたくないのでこちらを愛用している。パーカータイプを着てみてよいと感じたのは、後ろの裾が長くなっており、前かがみにしゃがんでも背中が露出しないこと。シャツタイプでは、ここをよく狙われていたのだ。色はなるべく自然に溶け込む色を、と茶色に近いゴールドオーカーを選んだが、もう少し、暗い色彩でもいいかな、という気がする。

 

 

しゃがむといえば、パンツについてもひとつ。これまでMサイズの「SCアルティメットパンツ」を着用していたのだが、しゃがんで撮影するときに、裾が上がり、足首を蚊に刺されることが多くて悩まされていた。今回選んだLサイズではその心配がなくなり、立ったときにも、裾の内側にあるインナーカフスのおかげで地面に引きずることもない。ただし、細身の筆者には少しダボダボしすぎるので、Lサイズの着丈で、Mサイズの細さのものがあれば嬉しく思う。

 

帽子も紹介しておこう。「SCアイブラックハット」。首筋を守られていることで、こんなに安心感があるとは思わなかった。ネックシェードはファスナーで容易に取り外し可能だが、終始付けっ放しにした。

 

 

虫が多い場所や、長時間待機するときには、パーカーのファスナーを最上まで上げ、その上に帽子をかぶったのだが、この状態でも鳥の声はよく聞こえる。確かに分厚い素材や、雨具を上に着れば虫の被害の大部分は避けられるかもしれないが、音が聞こえないのは鳥の発見には致命的だし、なにより暑いのは嫌だ。薄い素材で防虫性を実現したことにこそ、スコーロンの価値があると思う。取材先ではいつも手洗いだが、耐久性や速乾性には助けられている。

 

 

常にこの格好だったので、単純な有無の比較はできないが、スコーロンの効果はあったように思う。森で出会った欧米からのカップルは、「暑いから」と半袖シャツで歩いていたのだが、しょっちゅう腕を叩いていた。その音で鳥が逃げてしまったことも…。そういう筆者も、2箇所、刺されてしまった。やられたのは、やはり露出した指先だった。いずれも左手の薬指。昆虫やカエルと遊びに夜の森に入った際、おそらくカメラを構えている最中に刺されてしまったのだろう。右手は顔に近いので虫が来ても音で気付けるのだが、若干遠い左手に止まったのには気がつけなかった。

 

 

 

 宿の話も。宿、と言っても電気は限られ、窓はただの網。お察しの通り、穴も開いていて結構自由に、虫たちが出入りしている。穴が空いているとはいえ、一応蚊帳があるので、ここで気になるのはベッドにいる虫だ。

 

 

 

 

そんな状況で活躍するのが「SCボックスシーツ」。身長178cmほどの筆者にもちょうどいいサイズ感で、涼しい素材なのもほかのスコーロンと共通。アマゾンのジメジメした夜でも快適に、安心して眠れた。就寝時以外も、部屋でくつろぐときには両足を突っ込んでいると、包まれているという安心感を得ることができた。

 

 そんなスコーロンたちの支えもあり、アマゾンでは特に困難に遭遇することもなく、オオカワウソやコンゴウインコなど、鳥や動物との出会いにも恵まれ、素晴らしい取材をすることができた。ぜひまた訪れたい場所の筆頭になった。

 

 

 

 余談だが、往復のロングフライトで意外な活躍を見せたのが、SCボックスシーツ。機内に備え付けのブランケットと比べ、SCボックスシーツはずり落ちないし、ちょうどいい薄さと、気持ちの良いひんやり感でよく寝られた。コンパクトで持ち運びも容易。メーカーが想定する使い方ではないだろうが、取材では荷物を極力減らしたいから、持って行く装備には、複数の役割をこなしてくれたら嬉しいと思っている。仮に防虫効果がなかろうとも使いたくなる快適性が気に入って、以後、ロングフライトでの欠かせないお供になっている。

 

 「複数の役割」を果たしてくれるのは他のスコーロンウェアも同様で、着心地がいいので虫がいないところでも着たいくらいだし、アマゾンの次に出かけた高山地帯でも、UVカット性能が重宝した。欠点を挙げるとすれば、少し高価であることくらいだろうか。それでも、繰り返すが「複数の役割」をこなせると思えば、その価値は十分に見出せるものと思う。

 

 

 

 

写真家

菅原 貴徳 | Takanori Sugawara

 

1990年、東京都生まれ。幼い頃から生き物に興味を持って育ち、11歳で野鳥撮影をはじめる。東京海洋大、ノルウェー北極圏への留学、名古屋大学大学院で海洋生物学を専攻した後、写真家に。国内外問わず、様々な景色の中に暮らす鳥たちの姿を追って旅をしている。共著書に『鳴き声から調べる野鳥図鑑』『生き物の決定的瞬間を撮る』(いずれも文一総合出版)など。
<WEBサイト> FIELD PHOTO GALLERY

 

 

 

【お断り】このレポートは事実に基づいて掲載しておりますが、スコーロンの効果効能は使用環境・条件等により、必ずしも保証するものではございませんので、ご理解のうえご活用いただきますようお願い申し上げます。
※一部具体的な虫の名前を“虫”という表現に置き換えて掲載しています。